蜂蜜の教科書-不思議な蜂と蜂蜜のお話

歴史の中のハチ

 

スーパーフードのなかで歴史や伝説の話が多いのは蜂関連食品とチョコレート(カカオ)です。

ある考古学者がスペインで発見した絵には、男性が蜂の巣からハチミツを盗んでいるところが描かれていました。男性は蜜蜂の巣箱からミツを取り出していて、怒った蜂の群れと戦っていました。状況がよく分かるよう、蜜蜂は実際より何倍も大きく描かれていました。

現在の養蜂技術は古代エジプトで始まりました。エジプト人は地球上で初めて蜂を飼ったとされる種族のひとつです。蜂と巣のシンボルはエジプトのあらゆる所で見られます。ファラオの公式文書の署名の横にも蜂が描かれています。

また、ハチミツは紀元前140年頃から紀元後300年頃までのギリシャ・ローマでも広く利用されていました。古代の科学者ピタゴラスはハチミツを毎日食べていました。ハチミツとハニーウォーターはギリシャの古代オリンピック開催中には食品や飲料として、また身体や肌の手入れに使われました。
有名なローマ人の作家、大プリニウスはアペニン山脈内の村について「村人はハチミツと花粉を食べていたため、大半の村人は100歳以上生きていた」と記述しています。

みつばちとハチミツの魅力的な真実

・蜜蜂はハチミツ(約450g)を集めるために約200万個の花を訪れます。

・一匹の働き蜂が一生に集めるハチミツの量は平均大さじ1/2です。

・働き蜂はすべてメスです。

・女王蜂はー日に最大で3000個の卵を生みます(516個/分) 1年間では17.5〜20万個。

・1つの蜂の巣には最大8万匹の蜂が暮らし、女王蜂がー匹、オスの蜂が数百匹で、残りはメスの働き蜂です。

・アレキサンダー大王が崩御した際、ハチミツを入れた金の棺に入れられてギリシャに戻りました。

・蜂1匹当たり平均50〜1000個の花を訪れます。最大数千個訪れることも可能です。

・巣の中の平均温度は34度です。

・蜜蜂は人間のために食べ物を生産してくれる唯一の昆虫です。

・蜂の寿命は3〜6週間です。

・働き蜂の脳の大きさは約1㎣ですが、神経組織の密度はどの動物よりも高いです。

・蜜蜂は毛が生えた複眼を持っています。

・蜜蜂がハチミツ900gを生産するには地球約4周分の距離を飛行します。


・蜜蜂は脳の周りにある磁気受容帯で方向を判断しています。

・蜜蜂はー分間に30個の花を受粉できます。

・働き蜂はーヶ月にー日8時間働いてピーポレンの小球を大さじー杯収集しますが、この中には微量栄養素、微量元素、ミネラル類、抗酸化物質が豊富な花粉が25億粒以上含まれています。

・地球の地質学的な年代測定法によると、蜂は地球上に推定1.5億年以上存在し続けており、種の数は現在3万種を超えています。

・蜂が生産する食べ物は腐らない食べ物です。 以前、今も食べられるハチミツが古代エジプト人の墓で発見されました。


【医道の日本社『super foods-地球が生み落としたナチュラルな未来の食品』ディヴィッド・ウォルフ著書 から抜粋】